あの日この場所、君からのメール
「ただいまぁ!」

私は勢いよく玄関をあけ家に入る。
入った瞬間いい匂いが。
カレーかぁ。

「あ、おかえり!どうだった?コンサート♪」

匂いの元のキッチンからお母さんが声を上げた。

「めっちゃ良かったんだよ!!あ!」

肩に掛けていたバックからあの奇跡の品を出す。
夢じゃなかったんだよね・・・。

「ほら、陽介くんのサイン!!」

「へ~ってえええええっ!?!?

ちょっと!すごいじゃない!!」

声を荒げ近づいてくるお母さん。
ちょっと怖いって!

「いいないいな!お母さんもいけば良かったあ・・・」

真剣な顔になってるし。
お母さんは私と同じmagicboysのファン。
メンバーでは一番年下の鈴木圭太くんが好き。
しかも実は梨奈、私だけじゃなくて
お母さんも誘ってくれたんだけど
どうしても外せない用事があって行けなかったんだよね。
その分満喫させてもらったけどね。
記憶は曖昧だけど;

「あれ?なんかサインの後ろについてるわよ?」
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