あの日この場所、君からのメール
帽子を深くかぶりマスクを
していても私にはすぐ分かった。
胸の奥がギュウっと締め付けられる。
ああ。言おうとしてた言葉が喉で引っ掛かってる。

「苺ちゃんだよね?」

「は、はい!」

顔から火が出るくらいにすでに赤面状態。

「ごめんね。いきなり呼んで。」

「いやいやいや!」

今の私は完璧に変人。
それにしてもホントにかっこいい。
私服なんて見る機会はないし…。
いつもテレビとかでしか見てない人が
目の前に、しかも私だけのために
ここのいることが
まだ信じられないよ。

「じゃあ…行きますか!」

「あ、はいっ!!」

いつもの私はどこかへ行ってしまったようで
無駄に緊張している。
手の震えが止まらないよ…。
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