あの日この場所、君からのメール
「よし。」

そう言うと同時に
私の耳の横に手を伸ばしてきた。

「え?」

陽介の手は耳を通り越し、
私が寄りかかっている窓に手をつけた。

「こうすれば、守れるし、離れないでしょ?」

「ッ…」

優しさと私を包む陽介の
香りに体が熱を上げる。
電車が心地よく揺れる度に
近づく陽介に心拍数が上がる。

こんなに近いと私、
どうにかなっちゃうよ…。
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