あの日この場所、君からのメール
「お邪魔します…。」

玄関に入った瞬間、
芳香剤のいい香りが全身を包む。
靴とか傘はきれいに並べられている。

すごい、私の家と正反対だな;
というかほんとに家族一人もいない…。

「昨日からハワイの行ってるんだよ。
なんか福引きで当てちゃって。
ま、俺は仕事あるから行かない事になって。」

「そうなの!すごいね!」

「うちの家族、くじ運すげーんだ。」

と言い、陽介はニヤリと
口角を上げてリビングを見渡した。
まさか、大体の物くじで当てたの;

「あ。そこら辺に座ってて。お茶もってくから。」

そう言い陽介はキッチンの方に歩いて行った。

ここでいいかな…。

チェック柄の座布団に座り、
座布団と同じ柄のこたつに入る。

なんか…とても緊張するのは気のせいですか…?

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