Train Love [完]
――――朝


「姫依!起きて、朝だよ!」


あたしと優莉はとっくに起きてるのに、姫依だけ眠ったままだ


「姫依、学校遅れちゃう!」


何度も何度も、話しかけたけど姫依は起きる気配がなかった


しゃーない、今日あたし休むか


姫依は、寝息を立てながらすやすや眠ってる


最近、まともに寝てなかったのかな?


このまま寝かしておこう


姫依をほっぱって、優莉と一緒に保育園に行った


「それじゃ―先生、お願いします!」
「大丈夫ですよっ!」


優莉が歩けるようになって2ヶ月


歩けるようになった日は、みんなでお祝いしたっけない


姫依、あたし、優莉、健太君、健斗君、愛斗くん


あの頃のあたしたちはみんな幸せだった


姫依もみんな笑っていた


あの頃に戻りたい


いくら願っても戻ることは許されないよね


過ぎ去った過去より、明日を向いて生活したほうが楽しいよね


1日でも早く、姫依が元気になりますよう


願いながら過ごしたほうが楽しいよね







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