Train Love [完]
スーパーよりも咲希に姫依の家に寄った


姫依は、何も言わずに中に入っていった


あたしは、玄関で姫依が帰ってくるのを待っていた


すると、姫依のお母さんがあたしのほうへやってきた


「あなたが莉子ちゃんね?姫依がお世話になってます」


姫依に似た微笑みであたしにお辞儀をしてきた


あたしも姫依ママの前に立って一礼した


「あの子、最近どこで何やってるのか気になってたの。あなたの家に居たのね?」


姫依ママの目つきが変わった


「娘が変わったのもあなたのせいね?」
「えっいや・・・あの」


豹変してしまった姫依ママになんて声をかけていいのかわかんらなくて戸惑っていた


「姫依・・・なにも話してないんですか?」


あたしの問いに姫依ママがうなずいた


そっか・・・なら何も言わないほうがいいのかな?


「安心してください、あたしが責任もって姫依を学校へ行かせますので」


あたしの言葉に、姫依ママはうなずこうとしなかった


「昔の姫依を返してちょうだい!あなたとつるんでから変な男はやってくるし、姫依はあたしと離そうとしないし!!困ってるのよ!?あなたとなんかつるんでるからよ!」


・・・何も言葉が出なかった


姫依ママの言ってること分からなくない


「あなたが姫依を変えたのよ!」


そんなこと言われても・・・なんて返せばいいの


あたしの眼にはうっすら涙が浮かびあがった








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