Train Love [完]
あたしが警察へ突き出されれば、優莉はどうなる?


「・・・それはちょっと」
「ほら、結局警察には勝てないのよ!でていってちょうだい!」


姫依ママがあたしの肩を叩いて追い出そうとした時、姫依ママが後ろに倒れた


「ママっ!莉子になんてことしてるのよ!」


姫依がこなかったらあたし今頃追い出されてたよね・・・


「姫依ちゃん!あなたこんな子とつるむのもうやめなさい!」
「嫌!姫依、もうママのいいなりになるのは嫌なの!!」


姫依の家はお金持ちで社会のマナーにもうるさい


だからこそ、あたしが一緒にいちゃいけないんだと思うけど


「姫依、莉子の家で暮らすから!昔のままに戻ってくれるまで姫依帰ってこないからぁ!」


姫依の一大決心だったんだろう


姫依の眼からは、次々と宝石みたいなきらきらした涙が流れ落ちる


「さようならママ」


姫依は、自分の母親を突き放してあたしの手を引っ張った


「待ちなさい!!姫依‼‼‼‼」


姫依は、動じずに家から離れていった


姫依の顔を見るともう涙なんて流れていなかった


「莉子・・・ごめん、言え飛び出してきちゃった」


姫依が、あたしのほうを向いて申し訳なさそうに笑った


「しょーがないわね!家に置いてあげよう!」
「わ―――い!りこだぁ~いすき」


莉子の表情が戻った


その表情にほっとした






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