Train Love [完]
すごく、すごく嬉しそうに健太君はあたしの手を握った


「ごめんね...あたし気持ちがまとまらなくて、健太君に逢えなかったの。でも気持ちまとまったよ。やっぱりあたしは健太君が好きなんだ」


大好きなの、あなたが大好きなの


やっぱり、あなたがいないとだめなんだ


「大好き、健太君」


あたしはそっと健太君の頬にキスを落とした


それで目が覚めたのか、健太君が勢いよく起き上がった


「莉子っ!?」
「健太君、あたしの名前何度呼ぶの?」
「....夢じゃなったのか」


健太君はあたしがいることを夢だと思ってたみたいだ


「ごめんな...俺、あの日ただの焼きもちだったんだ。ごめんな、いっぱい泣かせて」


健太君があたしの頬に流れる涙をそっと拭った


思いっきり首を横に振った


「そんなことない!!あたしも無視したりしてごめんね?」


健太君はほほ笑んであたしを抱きしめた


今日は抱きしめられる日なのかな?


いっぱいの人に抱きしめられるよ


「体調...大丈夫なの?」
「お?大丈夫だ、明日には退院できるよ」


そっか、ならよかった


「じゃー、安心したところで莉子もう暗いから帰りな」


健太君の言葉にうなずいて最後にキスしてお別れした









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