Train Love [完]
「何で抱き合ってんだよ!莉子のバカ」


すねたように言った健太君にキュンっときてしまった


「ちがうの、涼介に相談しててあたしが落ち込んでたから....」
「違う!!俺は莉子が好きだから抱きしめたんだ‼‼‼」


あたしが急いでフォローしようとしたら、涼介が口をはさんだ


「...マジで?てかお前誰?」
「莉子の幼なじみ」


2人でもみ合ってる間にあたしが入った


「涼介!いい加減にして」
「でも...っ‼‼」
「大丈夫だから、あたし...健太君しか好きにいなれないの、ごめんなさい」


涼介を無理やり付き離した


「ごめんね涼介、でもあたし健太君じゃなきゃだめなの」


涙を流しながら涼介に頭を下げた


「俺お前を困らせようとして告白したんじゃないんだ。ただ元気になってもらいたかったんだ。ちゃんと自分の道をもう一度考えてほしかったんだ」


涼介が笑ってそ―言った


涼介の言ってること理解できないわ健じゃないよ?


でもね、もう少しだけあたしに時間をちょうだい?


あたし、まだ自分の気持ちが整理できないの


だから、もう少しだけ時間かかっちゃうかもしれないけど....


「あたしちゃんと笑うから、ちゃんと自分の気持ち決めるからね」


そ―言ったあたしの顔は笑っていただろう


だって涼介がビックリした顔をしていたから


涼介、ありがとう


あたしを好きになってくれてありがとう、あたしを好きって言ってくれてありがとう








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