Train Love [完]
「なぁ莉子」
「なぁに?」
「キスしていい?」
「へっ!?優莉達い....んっ!」


二十歳の時、やっと健太君と結ばれた


それまであまり手を出してこなかった健太君が豹変した


2人きりになれば、キスをする


たまにセックスをする


こんなの好きなひととしかできないってあたしは思うよ


「...はぁ、くるし」
「いい加減慣れろよなぁ」
「激しすぎるのよ‼」


最近では、ちょっとした言い合いが絶えない


でもその言い合いが幸せだったりしてね


悔しいから言ってやんないけど


健太君と見つめ合ってると、愛おしさが芽生えてくる


あたしはなにも言わずに健太君に抱きついた


「どうしたんだよぉ」
「なんとなく、抱きつきたかった」


そ―言うあたしに逢わせて、健太君も背中に手をまわした


思いっきり健太君があたしを抱きしめる


「大好きだよ、健太君」
「俺もだよ」


やっぱり昔と変わらない健太君


好きと言えば“俺も”とか“好き”とか“大好き”とか言ってくれる


でも、一度も“アイシテル”はいってくれないの


あたしはもう大好きじゃものたりないの


愛してるって言われた言って最近思っちゃう


自分が分からなくなっちゃうんだ


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