Train Love [完]
まただよ....


何でこんないつもいいタイミングで彼女たちがいるわけ!?


「莉子、あれお前の中学の同級生じゃ」
「うん、ごめん健太、先行っててくれる?」


優莉の手を離して、あたしは彼女たちに近寄った


「莉子久しぶりだねぇ」
「久しぶり、何してるの?」
「ん~?ここあたしらのたまり場なのぉ」


たまり場ねぇ、他のお客さん達は迷惑してるけど


「莉子は、誰と来たんだよ」


男子軍団があたしの手を引いた


「あたし?彼氏と」
「マジで?莉子の彼氏どれ?」
「前会ったでしょうよ‼」


優莉がまだ1歳にもなってない日


あの日は4人で初めてのお散歩デートした日


「あの男とまだ付き合ってたんだ」
「そうよ、結婚だってするわ」


あたしがそ―言うと、彼女たちは驚いていた


「なぁ莉子、結婚やめて俺らとまたつるもうぜ!」
「いやよ、あたし幸せな家庭を築くって決めたもの、もうヤンキーにはならないわ」


手のつけどころがなかったあたし


あの頃のあたしに戻りたくない


ママみたいなママになるって決めたもの


決めたことは絶対やりとおすの


この根性は、ヤンキー時代に身につけたもの


未だにまだ、ヤンキーが心から消えない時がある


あたしって怒ると怖いみたいで....


「それじゃ―あたし戻るね。また逢おうね」


手を振ってあたしは彼女たちの前から消えた


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