Train Love [完]
「ごめんね莉子・・・今日に限ってママ遅くなっちゃって」


ママがあたしを抱きしめながら、何度も謝ってきた


「大丈夫よママ、あたしなんにもされてないもの」


ママを安心させるために、あたしはほほ笑んだ


「そう?それならよかったわ」


ママの安心した顔を見て、あたしは部屋へ戻った


ご飯なんて、食べる余裕ない


本当は、一人になるのが怖い


またあいつが着たらって思うと、ゾクゾクっとする


でも、妊婦さんのままにストレスは厳禁


心配させちゃだめなんだ


あたしは一人で立ち上がらなきゃいけないんだよね


明日、姫依にあったらすべて話そう


それで、今日逢ったことを忘れるんだ


決めた、ちゃんと忘れる!


そもそもこんなことになったのは、あたしがちゃんと鍵を閉めなかったからだ


ちゃんと鍵を閉めてれば、こんなことにはならなかったのよ


あたしのせいでもあるんだわ


気をつけなきゃ・・・


安心したのか、あたしは倒れ込むように眠りについた
















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