Train Love [完]
「おっ?サンキュー」
「あの、昨日はありがとう」


健太君が笑顔で、あたしの手からチケットを受け取った


その隙を見て、あたしは昨日のことにお礼を言った


「あー、大丈夫大丈夫、あの時俺たまたまとおっただけだし」


たまたま・・・


「そうだったの?」
「おぅ!だから気にすんなよ?はいこれジュース!」


健太君の笑顔は人懐っこくて、あたしの心をいやしてくれる


ジュースを受け取って、健太君の隣でジュースを飲んでいた


「身長・・・でかいんだね」
「ん?あぁ、俺何cmあるともう?」


健太君の質問に、めっちゃ悩んだ


180cm以上は確かだよね?


でも・・・190以下?


「185cmぐらい?」


恐る恐る聞いてみると、健太君の眼が見開いた


「すげーな。当りだよ。ん~小宮山さんは・・・」
「莉子でいいよ」
「マジで?」
「うん。だってあたし、”健太君”って呼んじゃってるし」


ちらっと健太君の顔を見ると、嬉しそうにほほ笑んでいた


その笑顔に、胸が高鳴った


かっ・・・かっこいい













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