Train Love [完]
赤ちゃんが助かって、ママが死んだ


ベッドに横になってるママをずっと眺めていた


絶対起きてくれる


さっきだって、起きてくれた


“莉子”って呼んでくれた


もう呼んでくれないの?


あたしは抜け殻のように、その場に座っていた


ママの手をずっと握っていた


ママの手・・・冷たい


「・・・っク・・・ママぁ・・・どうしてあたしを置いていくのぉ?」


頭が回らず、今は泣くことしかできなかった


少したって、おばちゃんが来た


おばちゃんとはママのお姉さんだ


「優子・・・は、本当になくなったの?」


おばちゃんは入ってきてそうそうそ―言った


「莉子?本当に、なくなったの?」


おばちゃんのほうへ向いて、あたしはゆっくり頷いた


認めたくない、本当は認めたくないけど、認めざる追えない


だって、こんなに手が冷たくなってるんだもん


「ママ・・・っあかちゃんちゃんと産んだんだよ?元気な・・・っ女の子なんだよ?」


ママ女の子もう一人ほしいっていってたじゃない












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