Train Love [完]
「うぅ~・・・ヒクッ」


あたしの言葉に、姫依は泣きだしてしまった


あたしはどうしたらいいか分かんなくて、姫依の手を握ることしかできなかった


姫依の手を握りながら、頭をなでていた


まるで、子供をあやす母親のように


姫依は今でも泣いている


姫依、何があったの?


そんなにつらかったの?


愛斗くんのこと?


それとも他のこと?


あたしの頭には、疑問ばかりが浮かび上がっては消えていった


「おぃ!なにしてんだよ!」


いきなり後ろから声がかけられて、ビックリしたのか姫依は泣きやんだ


「・・・は?なんで・・・」


やばい!


「なっ何でもないの!ごめんね。姫依調子悪いみたいなんだ。帰らせてもいい?」
「やっやだぁ!姫依一人になりたくないよ!」


えぇ・・っ!?


姫依、本当にどうしたの?


「姫依?何があったの?」
「俺、あっち戻るわ」
「仕事は2年生にやらせるから、ごめんね涼介!」



涼介は、走って2年生に近寄っていった


それを見届けてあたしは気いに視線を戻した









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