空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜
大事にされてる。
そんな感じが伝わる―――…。
「……っ……んっ」
「口開いて」
少し息が乱れる。
陽のあたたかい舌があたしの舌に絡む……。
由美と颯太くんしかいないからって、外でこんなこと……
恥ずかしいのに……
逃げたいのに……
逃げられない―――…。
「非道徳的なことを堂々としない!!」
由美の怒鳴り声で、あたしの顎に添えられていた陽の手が離れた。
ゆ……由美に見られた!!
「なんだよ……。 由美、空気読めよ」
「そんなこと外で堂々とする陽くんが悪い」
「はいはい」
少し不機嫌になった陽。
わかりやすい……素直だね。
「次どこ行きたい?」
由美と陽の言葉を遮り、颯太くんがあたしに聞いてきた。