空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜
「ヤダ……」
「でたよ……。絢のイヤだ攻撃。絢ばっかりずるいだろ」
「なにが?」
「俺は絢になんでも話してんじゃん。俺のことすべて話した。なのにお前はなんで自分のこと話さねぇんだよ」
陽はそれで怒ってるんだ。
屋上から見るスキー場。
あたりまえだけど、雪しかない
太陽の光が反射して、雪がキラキラ輝いている
「引かない? 笑わない?」
「ああ」
「……スキーできないの……」
聞き取るのが難しいような声でボソッと言った。
……?
陽が反応しない。
顔をうつむかせてる陽の顔をのぞきこむと……。
声を押し殺して笑っていた
陽は笑うのをやめない。
そんなにおもしろくないのに……。
うそつき……。
「わりぃ笑って」
「もう知らない」
「しかし、スポーツ万能お姫様にも弱点があったんだな」
「スポーツなんて苦手です~」
あたしの少しいじけた顔を見て、頭をクシャクシャっとなでてくる。
もう、ヤダ。
あたしをみて微笑む陽。
この笑顔は反則だよね……。