空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜
「そんな怒るなよ」
「嫌い」
「嘘下手」
そういうと、陽は伏し目がちな瞳を見せた。
キス……。
このキスするときの伏し目がちな瞳、
腰にまわる左手、
キスの合間に囁かれる『好き』の言葉
大好きで、たまらない。
「……好き……」
陽のキスはすごくすごく優しくてあたたかい
ずっとこんな幸せが続けばいいのにね。
神様は意地悪。
こんな太陽のようなあたたかい人をどうして
連れて行ってしまったのだろう……。
「キスを白昼堂々としないの。雨なのに」
「お、お母さん!? 見た?」
「見なきゃ言わないでしょ?」
………。
お母さんに見られた恥ずかしさでいっぱいいっぱいになった。
陽のほうをちらっと見ると、
「お母さんお久しぶりです」
ありえないくらい普段通り。
爽やかであたたかい笑顔であいさつしている。
陽は……すごい。