空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜


でも嫌な予感は嫌というほど、的中してしまう。





「陽くん今日も休みだね」


「うん……」


「連絡はないの?」


「しても“風邪”としか返事がこなくて……」


「陽くんの家は?」


「お姉さんたちは『移すと悪いから』って」





陽はあの日以来学校を休むようになった。
メールはいつも通り。
だけど電話は出ない……。


そんな日は何日も続いていた。





「優……」


「心配すんな」





優はそう言って慰めてくれる。

あたしの気持ちが沈んでいることを喜ぶ人がひとりいる。
それは瑞希ちゃん。





「陽、もう学校来たくないんじゃない?」


「なんで……そう思うの?」


「いつもいつも陽に頼って寄りかかって、陽がいないときは桜樹に頼って」


「ちょっと瑞希! 何が言いたいのよ!?」



「由美は黙っててよ! 結局疲れて、絢ちゃんの顔も見たくないんじゃないの?」





たしかに頼ってばかり。

だから、いつ飽きられてもしかたない
そんなの、わかってる。


でも、陽の口から何も聞いていないから。

陽を待つ――――――……。




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