空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜
第6章~想い~
優はすべてを忘れさせてくれていた
一緒にいると……
あたたかくて、落ち着いて、安らいで
楽しくて、うれしかった
あたしはいつしか陽のことも忘れていた
学校にも姿を見せなくなった陽を……。
“これが正しかったのかもしれない”
いつしかそう思うようになっていた
奈菜への罪悪感もあったけど……
奈菜は「桜樹くんが幸せそうでよかった」と言って、微笑んだ
優はいつもあたしを優しく包み込んでくれた
そして、月日は流れていく―――…。