空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜
告別式の日
あたしは優たちより早く式場に着いた。
そして、陽に会う……。
「絢ちゃん」
「お姉さん」
「来てくれてありがとう。今日、もうひとつお願いがあるの」
「なんですか?」
お姉さんは優しく、陽に似た微笑み方で微笑んだ。
「陽のお骨拾い……」
「一緒にやってくれないかしら?」
「紗雪お姉さん……、千紗お姉さん……」
あたしがうなずくと、また微笑んで遺族席にすわった。
由美、優、奈菜がしばらくしてやってくる。
クラスの子、学年の子も、学校の人もたくさんやってきた。
こんなに愛されてるんだよ?
わかってる? 陽……。
「絢……つらかったでしょ……。頑張ったね」
「ごめんな。来るの遅くなって」
「絢……あたしたちがいるよ?」
葬儀ではたくさんの人が涙を流した。
陽の大好きだった曲がBGMとなり、火葬場へと向かう陽を乗せた車を見送る。
由美と優は一緒に行くことになり、あたしはお姉さんの車に乗って一緒に歌唱場に向かった。