空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜
数日後……。
「絢、この間はなしたバスケの試合、今週の土曜日だから!ぜってぇ観にこい!来なかったら謝っても許さねぇからな」
自信満々に笑う陽。
あたしがうなずくと優しく頭をなでてくれる。
それがうれしくてしかたがなかった。
毎日、毎日どんどん陽のことを好きになっていく……。
「試合が終わったら話したいこともあるし」
「話?」
「あぁ。 あ、あと、弁当作ってこいよ?」
「……るね」
「なんて?」
「がんばって作るね」
「楽しみにしてる」
太陽のような笑顔も
大きな手も
キレイな薄茶の瞳も
柔らかいサラサラの長めの髪も
甘い声も
俺様な態度と裏腹な優しい仕草も……。
すべてが好き。大好き……。
「あ……そういえばもうすぐ文化祭だね」
「試合のあととかキツイな……。試合前に散々練習で疲れてんのに休む暇なく、文化祭のオープニングセレモニーの出し物の練習……」
「が……がんばってね」
「あのさ……。一緒に最高の文化祭にしねぇ?」
一緒に……?
「いや?」
「ううん。 すごく楽しみ!」