空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜
あたし……『和泉 絢』
あたしが通う学校は、地味なところ
進学校だったからか真面目な人ばかり
一応中高一貫教育。
だから、進学校中学からエスカレーター式で高校に上がったというわけ。
あたしは、特に胸を張れるような特技もなく、やりたいこともなく、平凡な毎日を送っている。
ただこの学校では、きっと目立つ方だと思う。
だって、真面目な人が8割くらいだし……。
あたしは、少し派手な2割の方に入る。
というのも、この学校ではキチンと制服を着るのは常識みたいなもの。髪が長いなら縛る。これも常識。
それに対してあたしは、制服は着崩しているし、長い髪の毛もおろしているから、チャラいって言われる。
もしこれが、私立じゃなくて公立なら、
ごくごく普通の女子高生なんだけど……。
あたしは……
お母さんの言うままに、私立の中学に入学してこの状態。
今さら、楽しい学校生活が送りたいとか、校則が厳しいからなんて不純な動機で公立高校への転校なんてできない。
だから……
諦めて、この地味で真面目な学校で、できるだけ花の女子高生を味わおうとしていた。