空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜
だいすき
試合も無事に終わり……
今日は初デート。
陽が誘ってくれた。
『試合も勝ったことだし、出かけよーぜ』
なんてね。
陽と付き合うようになってから気づいたこと……。
心配性で、照れ屋さん。
デートに誘うにも学園王子様は赤くなる。
そんなところもやっぱり好き……。
心配性だったり、照れたり、普段の陽からは想像もできない。
……陽、早く来ないかな……?
家まで迎えに来てくれると言った陽を、心躍る気持ちで待つ。
そして、約束の時間になったとき……
――ピンポーン。
家のチャイムが鳴り、あたしはカバンをもってすぐに外に出た。
やっぱり、陽……。
「おは」
「お、おはよっ」
陽の私服……。
初めて見るけど、センスいいなぁ……。
私服姿の陽に見惚れてしまう。
「……見すぎじゃね?」
「……かっこいいなって……」
「サンキュ」
そう言うと陽はあたしに背中を向けた。
……あれ?
もしかして、照れてる?
陽の耳は真っ赤だった。
……かわいい。