子猫が初恋提供します。
じわりじわり…そうだよ、そうなんだよ!と心の中で繰り返しながら自分に実感させてやる。
その度にむずがゆい気持ちになってベッドで暴れた。
蓮が言った通り、好きの自覚がなかったのが嘘みたいだ。
はっきりと自覚してしまえば、あたしの心はすっかりと夜でいっぱいだった。
ねぇ…明日、どんな顔して逢えばいい?
にっこり笑っていたいけど、照れくさくてうまく笑える気がしないよ……夜。
逢いたいな…。
早く明日になれ。
恥ずかしいな…。
やっぱりもうちょっとそこにいてお月様。
「~~~っ。」
うわぁ…大変だ。やっぱり今日は壊れてる。
「………。」
顔を出してチラリ窓に目を向けた。
カーテンの隙間にうまいこと、まんまる…お月様。
…明日、うまく笑えますように。
これは本当にお願いしますよ。……お月様。
乙女モードにあ。
浮かれてるからしょうがないの。
今日くらいは見逃してくださいね。