子猫が初恋提供します。
いっそ感心した気持ちで見ていたんだけど…
「嵐は俺の幼なじみ。
妙に世話焼きなとこが似てる。
付き合えばいいのに…。
タラシだけどイイ男だぞ?目ぇタレてるけど。」
「ふざけんじゃないわよ!?あたしはタラシとわけわかんないヤツはごめんよ!!!」
蓮はほんっとーに珍しく、顔を紅潮させてブチ切れていた。
夜が言ってる嵐ってのは、あの篠崎 嵐先輩のことだよね。
この学校で夜に並ぶ有名人。しかもタラシな自由人として…。
…蓮が気にいるわけないよ。
本人も言ってるけど、竹を割ったようにキッパリとした蓮は、タラシのようにチャラい連中が大嫌いだ。
おまけに…わけわかんないヤツ(間違いなく夜)嫌いってのも、蓮の中に追加されちゃったんだな…。
「そうか?残念だな…。
面白そうなコンビなのに。」
夜は本気で残念そうに眉をしかめた。
言ってることまるっと本気なんだろうなぁ…
「あんたねぇ…っ!なんでもかんでも思ったこと口に出すんじゃないわよっ!!」
蓮は本気で怒っているというのに。
「……!…それ嵐にも言われたぞ。
名前も似てるし、マジでいいコンビなのに…。
…嵐&蓮。」
「!!?」
…それが夜に通じるとは、限らない…。