子猫が初恋提供します。
「…っ…いちいち今更バカ正直に言い直す必要ないわよっ!!!
だいたいそれ、からかってんのと何が違うのよ!?」
悪気の欠片も見せず笑う夜にドンッ!と、蓮が机を拳で叩く。
「えー?からかってはねぇって。俺、おまえ馬鹿にしてるわけじゃねぇし。
ただ……嵐&蓮になる気はないか?
ものすごく面白そー。」
「ないわよっ!!?どこが馬鹿にしてないってのよ!!!」
時には言わなくてもいいことがあることを、夜に教えたほうがいいかなぁ…。
「してねぇのに。おまえおこりんぼだなぁ」
「…っっ!!」
でも、夜には夜の独自の感性がある。
きっと、それは曲がらないだろう。
それが……夜だから。
「……。」
だけど、まぁ…
「馬鹿にしてるわよ!!この意味不明男!!」
「してねぇよ~。俺はおまえがなんで怒んのか意味不明ー。」
夜と蓮の噛み合わない会話を聞きながら、こんなふうに遠い目をして見つめることも多そうだ…と、腕の中密かに思った。