子猫が初恋提供します。
だって、甘そうでおいしそうだったから。
俺…甘いモノ、嫌いで食えないけど。
ぷるんとしたこの子の甘そうな唇はおいしそうだったから。
『………?』
でも、予想と反して…甘くはなかった。
――――とろけそうなくらいに柔らかかったけど。
『……ン……』
『………!?』
長い睫毛が微かに震えて……そのこぼれそうに大きな瞳が、俺を捉えた時
…心臓、壊れるかと思った。
『……え…?』
可愛い声を聞いたらまた跳ねあがる俺の心拍数。
苦しいし、彼女が何かアクションする度に変な感じで……。
だから本人に聞いてみた。
固まった彼女に近づいたら、甘くないのに甘い唇にまた食べてみたくなって…
ほんとに食べたら怒られた。