子猫が初恋提供します。
おまえって何者?
「次はどっちっ!?
なんでこんなに無駄にデカイんだろ……この学校……。」
怒ったように言いながら、俺の手を引く可愛い子。
小さな後ろ姿まで可愛い。
なんでこんなに動悸があるんだ?
思わず俺の手を引く温かな小さな手をぎゅっと握りしめた。
「………!」
それに彼女はピクリと反応して……そろそろと俺を振り返った。
戸惑うように揺れる瞳が俺を見つめて確かな動揺を伝えてくる。
潤んだ瞳に気づいたら
また…胸がぎゅっとした。
「苦しい…。」
そんな声が堪らずもれる。
「……っ!
早く…っ、行こう…!」
彼女はサッと顔色を変えて、手を引いたまま急ぎ足で歩き出した。
「………。」
なんか俺…
この子の瞳を見ると、……苦しい。