子猫が初恋提供します。
あ…あたしが原因!?
心あたりマジにないんだけど…。
あたしは蛇に睨まれた蛙同様固まってダラダラ冷や汗。
蓮は自分を落ち着かせるようにフー…と長く息を吐き出した。
「…入学式の日よ。いなくなったバカ子を探しまくってたあたしに、このタラシヤローが声かけて来たのよ…!」
「えっ!?」
あたしが驚きの声をあげる横で、蓮の毒舌にまるで堪えた様子のない篠崎先輩がへらりと笑った。
「蓮ちゃんヒドイなぁ~」
蓮はそんな篠崎先輩をまたギロッと睨み付けている。
入学式…って、夜に捕まってたあの日っ!?
まっ、迷子の子猫ちゃんってまさか……あたしのこと!?
「この学校はバカみたいにデカイし、困ってたのよ。そしたらコイツが一緒に探してやるって……それで…っ、あたしを保健室で襲おうとしたのよ!?」
「襲…っ!!?」
なんですとぉ!!?