子猫が初恋提供します。




だけどあたしのそんな自己嫌悪は、ひょんなことから晴れることになる。



それはいよいよ疑惑?の放課後になった時…






「バスケ部の練習試合!?」



教室前の廊下ででっかい声をあげたあたしの遠慮ない声に、通りすがりの生徒に振り向かれて、慌てて両手を自分の口にあてた。



「やぁだ、知らなかったの?」



わたわたするあたしの前には呆れたような声を出してころころと笑うリズ先輩がいた。



「えっと、夜って帰宅部って聞いてたし…」



ゴニョゴニョと言い訳じみた言い方をしたあたしに、リズ先輩がピンときたといった顔で苦笑しながら頷いた。



「帰宅部は帰宅部なんだけど、夜兎ってそこらの運動部の奴らよりどんなスポーツも上手いのよね。だからたまに助っ人を頼まれたりするわけ。

まぁ、それってほぼ嵐が管理してるから本人は忘れてることなんてしょっちゅうなのよ。興味なさそうだし、助っ人もたまたま気が向いた時に約束した感じのものだから覚えてないのよ。
自分からそんな説明するような人じゃないから、知らないのも無理ないわよねぇ」



「なるほどです…」



疑問をいっぺんに吹き飛ばしてくれたリズ先輩にあたしはそう呟くのが精一杯だった。



すっかり気が抜けちゃってたあたしに、リズ先輩はにまにまと意味有りげに笑って



「嬉しいでしょ?」



「へ?」



いまいち感のよろしくないあたしに、じれったいわねぇとわざとらしくため息をついた。



「夜兎の試合見るの初めてでしょう?」



「っっ!!」



ーーーーそうでした!!!




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