子猫が初恋提供します。
えっ?えっ?えっ?ごほうび?ごほうびって?
混乱するあたしと呆れ返って冷めた目をする蓮を他所に、何だか盛り上がってきちゃった王子様ズ。
「そうそう♪こんなところでにゃあちゃんの可愛いキス顔晒したくないだろ~?」
「!!それは嫌だ!」
「だから試合後なら全く問題ないだろう」
「!!ごほうびって何っ?」
キラキラした瞳で篠崎先輩を見る夜。それはもう無駄に眩しい。
篠崎先輩はにっこり笑うと、チラっとあたしを流し見た。やな予感……!
「そうだなぁ、シュート一回につきキス一回。スリーポイントでディープキス。ダンクまで決めれたらお触り。全く点数入れられずに勝てたら、あたしを好きにして~!って感じ?」
篠崎先輩は親指をグッと立てて突き出すと、そりゃあいい顔で笑った。
「がんばる!!」
当然、夜は満面の笑顔!!
「な、なにソレぇぇぇぇっっ!!!」
ちゃ、チャラタレ目えぇぇぇぇ!!!なに言ってんだあんたーーーっ!!?
救世主から一転、心の中でひどいことを叫ぶあたしに罪悪感はまるでなくなっていた。
爽やかな顔で何勝手なこと言ってくれちゃってんの!?