子猫が初恋提供します。
コートの中は夜の独壇場だ。
チームメイトまで夜のプレイに勢いづいて、呆気にとられる相手チームを圧倒してる。
珍しくしょっぱなからレギュラー陣が出てきてるみたいだけど、わたわたしちゃってこっちにまで動揺してるのがわかるほど。普段一年生メンバーしか出て来ない相手みたいで、うちのバスケ部は怨み晴らすべし!って感じに士気が上がりまくりみたい。
ザッ!とボールがゴールをくぐる度に夜はにやりと笑って必死に記録をとってるマネージャー見て
「マネージャー、しっかりきっかり記録つけろよ。一点でも書きそこねんじゃねぇぞ?」
「はいぃぃっ!!」
マ、マネージャーを脅してるよ…。
ギラっと光る夜の物騒な眼差しにマネージャーさんはヒィッと縮み上がってた。
ていうかコレってコレってぇ……っ!
「やー、夜ってば、コレはマジに本気モードだねぇ」
「!?」
からかいを含んだ穏やかな声にバッと振り向くと、篠崎先輩がにっこり笑顔で立っていた。