子猫が初恋提供します。
夜に酔っ払いにあはどうにか家に帰り、部屋に入ればもうノックアウトとばかりにベッドにダイブした。
日曜日なんてすぐに来ちゃう。
そもそも今日はもう金曜日なんだから!猶予は明日一日だけってどうなんだろう…。
手土産いるよね!?ていうかお家の人っているの!?日曜日だからいる可能性が高いのは明白だよね!?
わああ…あたし、夜の家族構成も知らないんだけど。
パニクりながらその中で理性の部分が明日手土産買いに行こうと言った。いや、むしろ手作りとか!?
…確か今日はママの帰りが早かったはずだから聞いてみようと心に決めた。
ハァーーと長いため息をこぼすと少しだけ落ち着いてあたしは着替えをすませると部屋を出た。
二階にある部屋から一階のリビングに行き、そこから台所へ。
外科医のパパと弁護士のママはいつも忙しい。2人とも努力して夢を叶えて、今も一生懸命誰かの為に頑張ってる。いつの間にかそんな2人の役に立ちたくて真っ先に覚えたのが料理。
今では橘家の台所を預かるのは娘のあたしの役割なの。
料理を作りながら、はたと気づく。
あれ?あたし、ママにもまだ彼氏出来たこと言ってない。
「っ!」
お家にお邪魔するんだから黙ってちゃダメだよね!?いや、そもそも日曜日、夜うちに迎えに来てくれるんだから!
鉢合わせてバレるなんていけない!
何せ初めての経験だしかなり恥ずかしいけど、よし!と決意して、あたしは2人が帰って来たら話そうと心に決めた。