子猫が初恋提供します。


またもや開いたドアにビクッと肩を震わせてあたしが目にしたのはそっくり同じ顔した美人さん。
びっくりし過ぎて変な声出しちゃった…。


「えっと、あの、どういう状況なの?」


「おかえりー」


のんびりとマイペースに挨拶する美人さんに対して、戸惑った顔をして、あたしを見つめる新たな美人さん。


「た、ただいま。あの、この子って…」


あたしを見つめるその姿を改めて見返す。
に、似てる~~~っ!!!
本当にそっくり同じ顔!!!
驚愕するあたしに反して美人さんはおっとり笑った。


「可愛いでしょう?子猫ちゃん」

「もう、ママってば…」



ーーーえ、


美人の言葉にまたも驚愕するあたし。


ま…ママ!!?
今ママって言った!!?

一瞬聞き間違えなんじゃないかと自分の耳を疑った。
確かに後から来た美人さんの方が若いけどさ、でも、じゃあ、この人って、


ーーー夜の、ママ!!?



「うそぉ…」

「「??」」


思わずつぶやいたあたしに、二人は揃って首を傾げた。


わぁー、双子のお人形さんみたーい。


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