子猫が初恋提供します。


「昨日ね、いきなり『彼女連れてくるからー』なんて言い出してねぇ。夜がそんなこと言うの初めてで、家族揃ってもうびっくりしちゃって!
ちっちゃくて、真っ白でふわふわでものすごく可愛い!なんて言っててね。
見たらその通りの子ですぐにわかったよ!」

「~~っ!」


瞳をキラキラさせながら話してくれるお姉さんの言葉に、湯気が出そうなくらい真っ赤になった。
夜ったら家族に何を言ってるのー!
恥ずかしすぎて思わず顔を両手で覆う。


「いい子いい子したくなるねぇ」


夜のママはそんなあたしを見つめながらニコニコ笑ってそんなことを言う。
あたしは恥ずかしさにますますゆでダコになって俯いたのでした。


そしてガチャリとまたまた扉が開く。



やっと現れたのは


「にゃあー、お待たせ~。ダーリンが帰って来ましたよー」

「親の前でダーリンは止めろ」




のんびりマイペースなダーリンと、まるでお兄さんみたいな………間違いなく、夜のパパだ。


だって超そっくりなんだけど!!!
長身で艶やかな黒髪、切れ長の大きな瞳、夜にさらに色気をプラスした何とも素敵な夜のパパ。
夜やお姉さんの黒い瞳は、パパ似なんだなぁ。


しかし、どうなってんだここん家は…。

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