子猫が初恋提供します。
「おい、チビにあ。嘘なんかつくとろくなことになんねぇぞ」
「チビにあって呼ぶな!だからあたしは嘘なんかついてないもん!!」
「~~~っ!いい加減うるさいわよ!?嘘か嘘じゃないか、もうじき解るんだから静かにしな!!!」
「「……はい」」
怒れる蓮ねぇさまの剣幕に、さすがのショウグンもかなわなかった。
「なんでもうじきわかるんだよ?」
それでも蓮の意味ありげなセリフに、ショウグンは眉間にしわを寄せて聞いてくる。
そうしてると、男らしい顔に凄みが増して……怖い。
「もうじき休み時間だから」
蓮は面倒くさそうに手をひらりと振って、それしか言わなかった。
「はぁ?意味わかんねーんだけど……」
だからショウグンはますます眉間にしわを寄せるはめになった。
そう、休み時間になれば…
「ねぇ!もうすぐじゃないっ!?」
「やだー!あたし髪変じゃないっ?」
休み時間と同時に、ざわざわとざわめき出す女の子達に、ショウグンが怪訝な顔になる。
「おい、何か騒がしくねぇか?」
廊下までもが騒がしくなってきて、そんな雰囲気にショウグンもキョロキョロと周りを見回す。
そして、
「「キャーーー!!」」
「!?なんだっ!!?」
いつもの如く色めきたつ女の子達に、ショウグンが面食らった顔をした。
開いた扉から
「にゃあー、ダーリンが来ましたよ~」
「蓮ちゃーん、今日も顔が見れて嬉しいな」
この騒ぎの中心コンビが、いつも通りユル~く現れた。