子猫が初恋提供します。
「あんたなんかチビにあには似合わない!!」
「…っ」
ショウグンは夜に向かっても苛立ちを隠さずそう叫んだ。
あたしの胸は、またぎゅっと痛む。
それに、夜が何て応えるのか、それも不安になってしまった。
そんなあたしの不安を他所に夜は…
「何がぁ?」
「はぁっ!?」
だけど夜は、座るイスをギィと倒して、頭の後ろに手を組んでまるで焦る様子もなくショウグンに向かってのんびりと言った。
「なんでそんなこと他人に言われなきゃいけないんだ??第一関係ねーもん、そんなこと。似合おーが似合わなかろーが、俺はにあが大好きだから一緒にいたい」
「…っ」
そう言いながらあたしを見つめてにっこり笑う。
「そもそも俺とにゃあが似合わないワケないだろーが、にゃあはこんなに俺の膝にぴったりなのに!なぁ?」
「え?…ひゃっ!?」
グッと引き寄せられて、そのままストンと夜の膝の上に着地する。
身体がピタリと密着してぎゅっと夜があたしを抱きしめた。
力強い腕と伝わる体温に凍えそうに不安な気持ちが、お日様の光に照らされたみたいにゆるゆると溶けていくみたい…。
お日様みたいな夜のあったかい笑顔に泣きたくなった。
そうだよ。
そんなの関係ない。
夜が大好きだからあたしは夜の傍にいたいんだ。