子猫が初恋提供します。
★あの子猫が欲しい
【side夜兎】
桜の下の白いベンチに
小さくて
真っ白で
うるうるのくりくりで
ふわふわ
それはもう
ただひたすらに
「…可愛い。」
…そんな生き物が座ってる。
「………!?」
どうやら心の中でつぶやいたつもりが、声に出てたようで……
その《可愛い》は、真っ白な顔を真っ赤に染めて振り返った。
…やっぱり、可愛い。
「~~~!!…なんで笑うのっ!?」
「………。」
だって、してることすべてが可愛いから。
何をしてても、何もしてなくても…
おまえが可愛くてしかたないんだ。
だから
「…にゃあ、すげぇ…ちゅうしたい。」
「……!!!な…っ、何言ってんだーーーっ!!?」
「~~~っ!」
ほら、そうやって…
すぐに真っ赤になってまるで毛を逆立てて威嚇する子猫みたいな反応するから…
構いたくて仕方なくなる。
「またからかってるでしょっ!?」
威嚇しながら怒る子猫。
ピンクに染まった頬は上に咲き誇る桜の色。
からかってるってゆーか…
ちゅうはほんとにしたいけど。