子猫が初恋提供します。
☆誰か教えてちょーだいよ
「……ぁ……にあ…!!」
「…ひゃいっ!?」
その呼び声にやっと覚醒したあたしは、お箸を持ったままテーブルから立ち上がっていた。
前には、あたしを呼んでた呆れ顔のママと、怪訝な顔のパパがいた。
「ご…、ごめんなしゃぃ……。」
「「………。」」
自分のアホな行動が恥ずかしくて、小さくなってすごすごとイスに座った。
夕食の時間。家族三人で囲むテーブルに並ぶのはママが作った美味しそうなハンバーグにサラダに野菜のスープ…
あたしの前のそれはほとんどが手付かずのままだ。
「にあってば最近いつもぼんやりなんだから……。
さっき、コップのお水…お箸で掴んでたよ…?」
「……!?」
あたしによく似たママの顔が怪訝なモノを見るようにあたしに向けられる。
そっ、そんな奇っ怪な行動をしてたなんて……っ!!
「にあちゃん…。何か学校であったのか…?」
「……っ!!」
一人娘のあたしにとにかく甘い大好きなパパの心配そうな顔で言われた言葉に
ビクッ!と肩を震わせてしまったバカ正直なあたし…。