子猫が初恋提供します。




「……パ…――!」



呼びかけてみて、……ピタリと止める。



「……?」



パパが不思議そうな顔であたしを見ていた。



いやいや…ちょっと待とう……。



だいたいパパになんて相談するの?



『実は初対面で初キスを奪われた人にどういうわけか惚れられて、

彼のことを考えると何とも言えずモヤっとしちゃうんだよねー?コレってなぁに?』



……なんて聞いた日には、



「……。」



「……??」



あたしはチラリ…きょとんとしてるパパを見た。



うん……。



泣かしちゃうかもしれないな…。








やめよう。






そう心に誓って、今度は怪訝な顔をしたパパに『なんでもない』とひたすらに頭を振ってパパ孝行な娘に徹したあたしです。











「パパ…なんだかにあはちょっと大人になったみたいだよ……。」



「……ゴホォッ!!?」



「さて、ごちそうさま~!部屋に戻ろ。」










意味深な行動に大人発言で、パパが動揺にお茶を噴き出したけど…



何だかちょっぴり自分に酔ってるあたしは気づきもしない。










「はぁ~…やっと話しついた…――って、どしたの?」



おかげでママが戻って来た頃には……



「にあが…にあが…っ」



「なっ…なんなのっ!?ダーリンっ!?」










…パパをすっかり動揺させまくっていた。










どこが大人…?







「うー…お腹いっぱい。もーぽんぽんだ~。」








< 76 / 256 >

この作品をシェア

pagetop