子猫が初恋提供します。
「……パ…――!」
呼びかけてみて、……ピタリと止める。
「……?」
パパが不思議そうな顔であたしを見ていた。
いやいや…ちょっと待とう……。
だいたいパパになんて相談するの?
『実は初対面で初キスを奪われた人にどういうわけか惚れられて、
彼のことを考えると何とも言えずモヤっとしちゃうんだよねー?コレってなぁに?』
……なんて聞いた日には、
「……。」
「……??」
あたしはチラリ…きょとんとしてるパパを見た。
うん……。
泣かしちゃうかもしれないな…。
やめよう。
そう心に誓って、今度は怪訝な顔をしたパパに『なんでもない』とひたすらに頭を振ってパパ孝行な娘に徹したあたしです。
「パパ…なんだかにあはちょっと大人になったみたいだよ……。」
「……ゴホォッ!!?」
「さて、ごちそうさま~!部屋に戻ろ。」
意味深な行動に大人発言で、パパが動揺にお茶を噴き出したけど…
何だかちょっぴり自分に酔ってるあたしは気づきもしない。
「はぁ~…やっと話しついた…――って、どしたの?」
おかげでママが戻って来た頃には……
「にあが…にあが…っ」
「なっ…なんなのっ!?ダーリンっ!?」
…パパをすっかり動揺させまくっていた。
どこが大人…?
「うー…お腹いっぱい。もーぽんぽんだ~。」