子猫が初恋提供します。
アホか…あたしっ!
最早あまりの馬鹿馬鹿しさに泣けてくるよ!
…そうして、気づけば夜のことばかり気にしてる自分。
いったいこれはなんなのさ?
ほんとに自分が変だ。
夜の変が移っちゃったんじゃないの!?
夜は変…。
毎日毎日あたしなんかを可愛いとか…
ち…ちゅうしたいとか…っ
初めて、まともに、『好きだよ…』とか…。
「~~~!!!」
思い出して、ベッドの上でゴロゴロとのたうちまわる。
コレってなんなの??
あたしは…夜のこと…
「すき…?…―ちっ…ちがう!!」
だって逢ったばかりだし!
いきなりスカートめくったりするし!
だいたい、夜の勘違いかも…知れないし…。
どうして夜みたいな人があたしなんかに恋…なんて…してるのか、全くわかんないし…。
だから…鵜呑みにするほど、馬鹿じゃないし…。
「………。」
…否定的なこと考えて、何であたしは落ち込んだような気になるの…?
『早く…俺に惚れろよ…』
頭の中で声がした。
「………っ。」
強引で、やることも言ってることも意味不明。
だけど
いつも真っ直ぐにあたしを見つめる。
きっと…あの、誰でも虜にしちゃうっていう
黒い瞳にかけられた魔法だ。
だから、こんなにも夜のことが気になって仕方ないんだ。
「…寝ようっ!そうしよう!!
おやすみなさーいっ!!」
言い聞かせるように叫んで、頭から布団を被った。
恋愛経験は皆無だ。
誰か…
この不可思議な気持ちを教えてくださいよ……。
「……ね…眠れない…。」