子猫が初恋提供します。
開け放たれたままの窓から少し肌寒い風が吹き…教室のクリーム色のカーテンを揺らす。
オレンジ色から次第に薄暗くなっていく教室で足を組み椅子に座る嵐にかかる影も周りの暗さに薄くなって妙に不気味……。
そして不気味な嵐は、情け容赦無く俺に言った。
『いいかっ!?
勝手にベタベタ触らない!
動揺させることを言わない!
何でもかんでも思ったことを口にするな!
……以上!!!』
『………。』
ナニソレ。
俺に、遠回しに死ねって言ってんの?
呆然とする俺に嵐は念をおすように低い声を出した。
『嫌われたくなかったら、……ちゃんということを聞きなさい。』
『……っ!!』
おまえは母親か…っ!?
だけど…
《嫌われたくなかったら》
当然、嫌われたくはない。
生まれて初めての……大ガマン。
よりによって……《にゃあ断ち》。
『でも俺…ストーカーじゃない……。』
―――30分後。
『……にゃあに触らないと……死ぬ。』
…机に突っ伏し息も絶え絶えな俺がいた。
『いや、早すぎだから…。』
俺は、ガマンが大っキライだ……っ。