子猫が初恋提供します。
うわぁー……本当に美形だ。
髪なんて真っ黒艶々……二重の切れ長な瞳も、印象深い真っ黒だ……!
綺麗な男の子っているもんだなぁー…。
男の子に対して免疫ゼロのあたしが思わず感心してしまうほどのイケメンだった。
『………。』
いやいや…。
そんなことを感心してる場合じゃあないよ?
だってさ…
――――近ぁ………っ!!?
超近いってっ!!!
何でこの人…っ、あたしの鼻先数センチにいんの……!?
あたしは今更ながらに動揺した。
そんでもって、なぜこのイケメンがこんな至近距離にいるのかを考える。
『………!』
近視かっ!?あたしがこの距離じゃなきゃ見えないのかっ!?
でも……超至近距離から見えるあまりに綺麗な瞳には、コンタクトの影はなし……。
いや、むしろコンタクト入ってないから見えないってことか?
『あ…、あの……。
コンタクト落としちゃったんですか……?』
『………?』
あたしが震える声で窺うと、イケメンはキョトンとしてぱちぱちと瞬きをした。
『俺、視力…両目とも2.0。』
『………。』
コンタクトいらないじゃん。
つーか、
視力までいいんですか……。