子猫が初恋提供します。
―――そんなわけで死にかけの俺がいるというわけだ。
「…………。」
眉間にしわを寄せて、はぁーー…と長いため息が出る。
嵐に言われた通り、強引に迫りまくって嫌われたら堪んないと思って…しばらくにゃあに逢いたいのをガマンしたけど……。
マジ、限界なんだけど……。
にゃあを見たらガマンなんか出来ないのわかってるから逢いに行くのすらガマンしてる。
偶然逢っちゃったもんなら泣く思いで可愛いにゃあを振り切ってる……。
あの廊下で座り込んでたとこをどっかの誰かが呼んだ嵐によって立ち退きをくらい、
頑として動かなかったら嵐が呼び寄せた柔道部の望月(モチヅキ·柔道部主将)により米俵の如く担がれ運ばれた。
そしてふてくされた俺は現在いつもの秘密の場所でベンチに寝ころんでサボり中。
「………っ。」
もー無理。
嵐に何を言われようが関係ねーもん。
「にゃあ不足で死ぬ自信があるぞ……俺は。」
大っキライなガマンなんか止めて、
とっととにゃあに触りに行こー…そう思ってベンチから起き上がった時だった。
「……夜……。」
「………?」