子猫が初恋提供します。
「にゃあ……それって…俺に、惚れた…?」
「……っ!?」
すかさず頼りない華奢な身体に近づいて、可愛い顎を捕らえるとどさくさ紛れに赤い目尻に口づけながらそれは意地悪く囁いた。
たちまち身体を強ばらせ赤く染まる頬に逃さないって意味も込めて手を添えた。
「ほら…正直に言わないと、ちゅうするぞ……?」
「………っ。」
ニヤリと笑って、冗談のつもりで言ってやったのに
にゃあは赤い顔で…
「わ…わかんなぃ…。」
「……っ!」
身体をぎゅっと固くして小さな震える声で
今にもまた泣き出しそうに眉を寄せた…極上に可愛い顔で俺を見上げた。
―――ドクリ…!
激しく心臓が脈打った…。
無意識にそんな顔…すんなよ…
―――ズルイコトしたくなる。
捕らえた細い腕をグッと引いて腕の中に閉じ込める。
強ばるにゃあに低く優しく囁きかける。
「…だったら、やっぱりちゅうしてやるから…自覚しろよ…?」
「……!?な…なにそれっ!!?どーしてそうなんの…っ…――ぁ……!?」
腕の中から逃れようとするにゃあを難なく征し抱きしめる。
戸惑う揺れる瞳をじっと覗き込んだ。
「……も…、おせぇよ…。」
そして
「待って!よ…るっ……ン………ふ…」
相変わらずのおいしそうな唇に……
初めて逢った時みたいに噛みつくような
…激しいキスをした。