子猫が初恋提供します。
いつの間にか当たり前のように隣にあった
夜の笑顔が
…恋しかった。
戸惑うのに、ぎゅうとあたしを抱きしめる温かな腕の中が…嬉しい。
なんか、ほんとにいつもの夜だ。
だから余計に気になるんだけど……。
「夜…、何であたしを避けてたの?
あたし、夜になんかしちゃったの…?」
腕の中で身動ぎして、夜の胸に手を突っ張ると恐る恐る夜の顔色を伺った。
「んー?」
夜はきょとんと首をかしげると、あぁ…と今理解したような顔をした。
こっちは不安で仕方ないっていうのに、まるで忘れてでもいたような態度だ。
…夜らしいけど。
夜はちょっとむぅっと口を尖らせて
「嵐に言われた。あんましつこくしてるとにゃあに嫌われるって。
だから、俺ちょーガマンした…。」
「ふわぁっ!?」
最後はぎゅっと眉を寄せて、あの切ない顔をした後…またあたしに向かって手を伸ばしあっという間にぎゅうっときつく抱きしめられた。