子猫が初恋提供します。
「じゃ…じゃあ、あたしが何かをしたわけでも…嫌いになったわけでもないの…?」
あたしはまた夜の腕の中で手を突っ張って夜の顔を見る。
あたしと夜の間にあたしの腕の長さの距離がまた出来る。
「……だめ。」
「……!!」
だけど、
夜はそれすら許さないとでも言いたげに…グッとあたしを自分の腕の中に閉じ込めた。
「だからちょーガマンしてたんだってば。
充電させろよ…
俺はにゃあに餓えてマジで死にそうだったんだ。」
「………っ!」
首にかかる髪の中に顔を埋めて…夜が甘い声で吐息混じりに囁いた。
あたしはどうしたらいいかわからなくて、ドキドキ壊れそうに響く心臓の音を聞きながら真っ赤な顔でただ身体を強ばらせた。
それなのに、マイペースなこの人は…
顔を埋めたままスリ…と擦り寄って…
「…にゃあ、いー匂い……。
俺甘いモン大キライなんだけど…
にゃあの甘い匂いは、スキ。……食いたい…」
「………?……ひやぁーーっ!!?」
へっ?と思う隙もなく
首筋に生暖かな感触にぞくぅっと全身に鳥肌がたった。
よ…夜が
夜が、ぺろ…とあたしの首を舐めた……!!!
「なにすんだぁぁーーーっ!!?」
「味見ー。」