シオン~君を忘れない~

人気者だから。     side皇


葵と裏庭の木下で寝転んでいたら

誓からメールがきた。

一通り内容を読むと、


『葵・・・誓が屋上に来いって』

器用に右サイドを編みこんで

左は盛っている髪を

いじりながら、コテンと首

を傾げる葵。


『・・・何か、あったっけ??』


薄い唇から発せられた言葉は、

もの凄く男にしては高い声。


『知らね・・・』

木漏れ日の下だと妙に映える

オレンジ色の髪。


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