シオン~君を忘れない~
『!今、“篠崎”って言ったか??』
私の名字に反応したのは、
オレンジ色の髪をして髪型が
凝っている人。
「・・・言ったけど・・・」
『・・・“日向”か??』
誰コイツ・・・。
始めに話しかけてきた人が
私の名前をつぶやく。
「・・・確かに、日向だけど?」
『・・・ヒナちゃんは、お兄ちゃん
の顔、忘れちゃったかなぁ??』
そう言いながら近づいてくる藍色の髪。
『ん?』
にこっと微笑んで私の頭に手を置く。